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モザイコ・ニュース MOZAIKO NEWS LETTER … 2010年04月号
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配信日:2010年04月02日(金)※等幅フォント推奨。
~~《目次》~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
◎(巻頭トピック)C.アンダーソン『フリー』メモ
◎ モザイコ情報
◎ 他、いろいろな活動/話題
◎ 散文「モザイコ圏」05
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促成栽培ではどだい無理と観念をし、へたに焦らずモザイコ、思う
ようにやってみることにしました。餅は餅屋。さいわい独身。どう
か飢え死にしませんように! 産業振興であれ地域振興であれ結局、
作り手が気をもむことでなし。今回もなけなしの愛を込めたニュー
ズレター、お送りさせていただきます。
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■(巻頭トピック)C.アンダーソン『フリー』メモ
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先日たまたま一気に読了。《無料》からお金を生みだす新戦略、だ
そうで。話題の本。最近のあれこれが急に一枚の絵にまとまった感
じ。以下、勝手な順番で抜き書き。
【前提】
音楽産業の定義が日々変わっている世界で変わらないひとつのこと
は、音楽は人気スターをつくるということだ。そして、名声を財産
に変える挑戦よりも、まず人気を得ることののほうがずっとむずか
しいのだ。(p.268)
もはやお金が市場におけるもっとも重要なメッセージではなくなり、
それに代わってふたつの非貨幣要因が浮上してくるのだ。ふたつの
要因はよく「注目経済」と「評判経済」と呼ばれる。(p.239-240)
ティム・オライリーが言うには、「作家の敵は著作権侵害ではなく、
世に知られないでいること」なのだ。(p.215)
【希少さと潤沢さ】
テレビは放送枠という希少なものを売るビジネスだが、ウェブは違
う。私たちは潤沢な市場では希少性にもとづく料金を請求できない
し、コスト自体が下がっているので、そもそもその必要がない。
(p.167-168)
おそらく、ムダを受け入れることのすばらしさをもっともよく体現
しているのはユーチューブだろう。(中略)私たちが選ぶのはいつ
でも、自分が求めていない「質の高い」動画ではなく「質が悪く」
ても求めている内容の動画なのだ。(中略)潤沢なものに対処する
考え方と、希少なものに対処する考え方の違いなのだ。
(p.257-259)
フィクションは、大量にあるものを私たちがうまくイメージできな
いことを教えてくれる。私たちの脳は希少性にとらわれていて、時
間やお金など、自分が充分に持っていないものに心が向きやすい。
それが私たちを突き動かすのだ。足りなかったものが手に入れば、
私たちはすぐにそれを忘れて、自分がまだ持っていないものを見つ
けて追い求めはじめる。(p.282)
【バージョン化】
バージョン化の基本には、似たような製品を異なる顧客に異なる価
格で売るという考えがある。私たちは、ガソリンをレギュラーとハ
イオクのどちらかに決めるときにバージョン化を経験しているし、
映画を昼の安い価格の時間帯に見るときや高齢者割引を利用すると
きにもそうだ。これがフリーミアムの核心だ。(p.233)
欧米の報道では、中国の模造品は犯罪以外の何者でもない。だが中
国では、模造品は別の価格帯の別の商品であって、市場が求めたバ
ージョン化のひとつなのだ。(中略)充分なお金をもっていれば、
人々は好んで本物を買うだろう。そちらのほうがすぐれているから
だ。だが、ほとんどの人は経済的理由から偽物しか買うことができ
ない。(p.269)
http://www.freemium.jp/
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■ モザイコ情報
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◎《インターネット》モザイコ FACTORY SHOWROOM
http://www.mozaiko.info/
◎《インターネット》EC「モザイコ・ショップ」
http://www.mozaiko-shop.info/
◎《インターネット》Twitter「ondo0000」
http://twitter.com/ondo0000
◎《インターネット》YouTube「ondo0000」
http://www.youtube.com/user/ondo0000
以上、Twitterは別として、YouTubeには(↑)ちょっとした新ネタ
が間に合いました。
見慣れたものを見慣れないものに! という、モザイコと同じ考え
方でもって今回も、れいのニンテンドーDS/KORG DS-10で試みたの
は童謡「ぞうさん」のシンセ・アレンジ。春らしく?
P.S.
いまモザイコのロゴマークを、これまでの一般向けのものに加えて
もう一つ作成中です。どう使っていくかの予定はまた次回にでも。
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■ 他、いろいろな活動/話題
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◎《書籍》中ザワヒデキ「芸術特許」
超低解像度絵画(知覚とモノ)や、コンピュータと芸術のことを考
えるとき、私にとって忘れておけないのが中ザワヒデキさん。
その中ザワさんが、3331 Arts Chiyoda 発行のアーティストブック
第1弾として「芸術特許」という本を出されました。曰く、
画材の特許が芸術であると主張し、その発案・取得から特許貧
乏、証券化、売却に至る全経緯を収録。
「1996年、私はデジタル環境における原理的な新画材を発明し
特許出願をおこなった。そのとき私は、画材で作品を制作する
こと以上に、画材の発明それ自体が芸術であると確信した。」
「ただの技術上の発明ではない。ジャンルを作るという、芸術
上の発明のはずである。」
- 詳細
http://aloalo.co.jp/nakazawa/artpatents.html
-「芸術特許」書籍刊行記念展
2010年3月14日(日)- 4月11日(日)
3331 Arts Chiyoda 2階 205(東京、外神田)
http://www.3331.jp/schedule/000004.html
件の「デジタルネンド」ソフトウェアCD-ROM(1996年アスク講談社
より発売)はDAJAの本棚にも Laurie Anderson「Puppet Motel」や
The Residents「Freak Show」、tomato「To.Ma.To.」などのCD-ROM、
Yuko Nexus 6『サイバーキッチンミュージック』(書籍)などとと
もにエポックの一つとして、いまも保管されています!
◎《CD&DVD》They Might Be Giants「Here Comes Science」
むかしニューヨークに行ったとき、たまたまライヴも見られました
TMBG。とてもユニークで一筋縄でいかないのに、奇をてらった感じ
のまるでないバンド。いま調べたら最近、2009年のグラミー賞をと
っていたんですね。この人たちも発明/フロンティア系(後述)で
マニアックだと思っていただけに、ちょっとビックリ。
分野が Best Musical Album For Childrenだそうで、なるほどその
流れの第三弾。Amazon.comで何年ぶりかに購入。科学のことを子供
向けに歌っています。「なんでラブソングばかりなんだ」と昔、ロ
ックの“超ひも理論”だかを唱えていた時代も懐かしく。ディズニ
ーと組んだ映像もカワイくて最高。しっかりしてます、当然。
http://disneymusic.disney.go.com/albums/tmbgscience.html
◎《展覧会》没後400年「長谷川等伯」展
メディアやテクノロジーが進んでいようが、いまいが、変わらない
人間のテクノ感。あるものを描きながら、それが次第に“絵”その
もの(方法そのもの)の力学に従って、とんでもないものに成って
いく様子。
先月の東京営業の合間になんとか見られました。ほぼ時系列に並べ
られていたこともあり、等伯のいろいろな試みや、とくに後半それ
がどんどん別世界へと、とんでもないものに(おそらく勝手に)向
かっていく様子が見てとれて、とても興味深く。しかしこれも、て
っきりマニアックだと思っていたら(テレビ等でどれくらい宣伝さ
れているか知りませんでした)平日にもかかわらず東京国立博物館
のあの混みよう!
おかげで最後の「松林図屏風」は人々の頭の向こう側に、いっそう
別世界の風情。あいだに三途の川が見えた気がしたのは、勝手なが
ら思わぬ役得。京都で(↓)もう一度、体験したい気もします。
http://tohaku.exh.jp/
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■ モザイコ圏
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40過ぎて悩むようなことなのか、あるいは今こそ、それが必要な時
期なのか。というのも冒頭の『フリー』関連をはじめ昨今の「口コ
ミ」云々、インターネット上のあれこれを見ていて、ふと、おもし
ろさや注目度の争奪戦に疑問符が付いてしまうとき。これ、たいが
い体調やら何やら、他の原因によるところも大きい気しますが、と
りあえず続けます。
あるマトモに話のできる(と私には思えた)映画の集まりで最初の
頃、よく言われました。ちょこざいな、と。神サマのような人間は
おりませんからその主宰者の方も、ちょっと毒と薬が一緒になった
ようなところありましたが、少なくとも私、ばかばかしいと魔が差
したことは一度もなく、だからこそ今でも心楽しき思い出。
ところが、ここ数日なぜか「コンテンツ」や「ビジネス」云々が急
に何といいますか、さもしく思われてきて、ふと魔が差した感じ。
モザイコが思った以上に、そうそう簡単に離陸してくれない焦りが
大きいのだとは思いますけれども。まぁ、これもまた良い機会。
そんなことのために私、モノを作っていたのかしらん、と。いや実
際、このところアレもコレもなんとか早く軌道に乗せなくちゃと焦
るばかりで、モザイコの肝心の絵柄制作のほうが止まっておりまし
た。
一方で、作品で食べられなくて何が「アーティスト」かという思い
も強くあり、このジレンマが本当にもう大変。アーティストじゃな
くて私まったく構わないのですが、とにかく、新しい価値や見方を
提案していくということが今、必要だと思えばこそ。そのために、
商品というかたちであれ、コンテンツというかたちであれ、アート
が、必要なエネルギーを自分でちゃんと得ながら人々のもとに届い
ていけるような仕組みを、と(遅まきかつ僭越ながら)考えてのモ
ザイコであったはず。このあたりは会社や NPOとも同じ、ミッショ
ン遂行のための“持続性”の問題なのでしょう。
ただ、少し違うところがあるとしたら、不肖私が思うにビジネスと
アート、既存の価値観の上での陣取りゲームをおこなうのか、そう
ではないフロンティアを目指すのか。なるほど「ビジネス」がよく
戦争に喩えられるのも、わかります。ゲームを少しでも有利に展開
できるよう「戦略」を立て、PDCAのサイクルを回して云々。それは
それで物事のきっと、ある段階においては大切なことに違いありま
せん。何であれユルくっちゃあ、しようがない。
しかし国内外における陣取りゲームだけが、本当にお金を回してゆ
く方法なのか。実際たぶん、世の中は、戦争の好きな人間ばかりで
はない。私自身、昔からゲームに勝つことに、まったく興味のない
人間でした。何がおもしろいのか今でも、わかりませんが。そんな
人間がそもそも陣取りゲームなどに向くはずがない。これ大きな範
囲だけでなく、身の回りの小さな範囲でも昔から、しょっちゅう感
じることですが。多くの人は何かを生み出すことよりも、きっと勝
つことが好きに違いない、と。餅は餅屋。
うらやましい限り。これ皮肉ではなく、本気でそう思います。しか
し陣取りゲームがもはや、国内的にもグローバルにも(このIT時代
!)多くの参入者によって飽和状態に近づき、誰もかれもが必死の
うちに知らずしらず、姑息に、ちょこざいになってしまっていると
したら。などと私が言えた義理じゃございませんが、続けます。
そんな「戦争」状態には断固反対。ときに戦争の表象をともなって
現れるような“強度”は、アートにとって大切なものであれ、姑息
なゲームそのものは本当に、かないません。必要なのは既存のどこ
かの土地を他人から奪うことではなく、ここにある土地そのものを
豊かに、耕すことに違いない。フロンティアはもはや外にではなく、
内にある。いくらでもあるように思えます、内にまだまだ。だから
こそ、物事がばかばかしくならない“文化力(物事を Cultivateす
る力)”をもっと!
……と、いくつかの反省とともに。先月の東京営業でいろいろアド
バイスいただいた皆様や、様々な分野(じつは「ビジネス」分野を
含む)で様々なかたちで今、単独の勇気やユーモアをもって、既存
の陣取りゲームに対し「NO!」を言っておられる皆様に、感謝。
P.S.
C.アンダーソン『フリー』が姑息だとは、まったく思いません。い
い本だと思います。うっかり手段と目的を(勝つこと以外の目的を
ちゃんと我々が、もっていればの話ですが)、とり違えさえしなけ
れば。
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モザイコ・ニュースの配信は、まぐまぐ!(↓)からもご登録いた
だけます。
http://archive.mag2.com/0001002783/
モザイコ・ニュースは(まぐまぐご登録いただいた方、以外にも)
多くの皆様に配信しています。私が読んでいただきたいと思う方で、
何らかのコンタクトがあった方にお送りしていますが、もしご迷惑
な場合はこれに直接ご返信(空メールで結構です)いただけました
ら、配信停止いたします。
またモザイコ・ニュースは、改変を伴なわなければ、転送は自由に
していただいて結構です。
よろしくお願いいたします。
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超低解像度絵画「モザイコ」 http://www.mozaiko.info
清水麗軌(しみず よしみち)
[E-mail] ondo@daja.gr.jp [携帯] 090-4087-0806
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